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暴動は「中国の崩壊」の始まり?・・・・チベット暴動に想う

2008/03/20 18:50

 

 「中国は崩壊し、北京五輪は開催できなくなる」という意見は、確かに以前からあった。(例えば、長谷川慶太郎著「2006大展開する日本」徳間書店、2005年11月刊、P.171、『第12章 中国崩壊で北京オリンピックは開催できない』等)
 つい最近までの状況は、そんなことは決してないであろうと見られていたし、現に2007年刊行の共著で、長谷川慶太郎氏が、対談者の田原総一郎氏にからかわれるように、
 「長谷川さんはずいぶん前から『中国はダメになる』とおっしゃっていた。しかし、実際の中国はどんどんよくなっている。10%近い成長をもう十年、二十年以上続けている。これをどう見ます?」(長谷川・田原共著「日本の大逆襲」PHP研究所、2007年12月刊、P.196)
とした上で、長谷川氏の中国悲観論に疑問を呈していた。
すると、長谷川氏は、経済発展は見えないところに「しわよせ」が行っているだけのことで、みせかけ、バブルだと断じ、
「本当にオリンピックができるかどうか、私はいまでも疑問に思っている」(同書、P.199)
と、どう言われようが考えを変えなかった。
 中国が崩壊し、オリンピックを開催できなくなるという、その「きっかけ」が、
 「国内の暴動」。
 「国内の暴動に手を焼いて、もしも軍が発砲する事態になったら、北京オリンピックは確実にふっとぶ」(長谷川「2006大展開する日本」P.193)
というのだった。
 しかも、北京五輪上海万博ばかりではない。国の成り行き自体が崩壊する。(もっとも、「中国は5000年の昔から、シッチャカ・メッチャカの繰り返しだったので、崩壊とはいっても、何も変わらない」とする声があるが)
 チベット騒動の前までは、農民による小規模暴動が伝えらることは勿論あった。
 しかし、それよりも大気汚染、水の問題に焦点が当てられ、それだけでも、五輪は失敗することはあるかもしれないが、暴動などの原因によって、北京五輪が開催できなくなる、などとは到底考えられていなかったと思う。
 中国の経済発展ぶり、そして青蔵鉄道の開通によるチベット自治区へのインフラ整備などテレビ映像などを通じて、かなり知れ渡っていた。
 何も知らなければ、
 「ほう、すごいね」
であった。
 ところが、昨今のチベット暴動はどうだ。
 加えて西欧による北京五輪ボイコットの動き。
 なにやら、長谷川氏の予想が当たってきつつあるように思える。
 外国のメディアは現地にはいれないので、本当のところはよくわからない。
 ギョーザ中毒事件での中国側の対応で明らかなように、彼らは決して真実を語らないし、知らしめようとしない。そして、腹立たしいほどの自己弁護に終始する。
 それでも、断片的に伝えられるニュースを総合すると、事態は深刻なのではないか。
 これに対して、「ダライ・ラマ法王日本代表部事務所」では、そのホームページ(http://www.tibethouse.jp/)上で、緊急アピールを出し、
「ダライ・ラマ法王やチベット亡命政府が、北京五輪の開催に反対したことは一度もない」とした上で、
「オリンピック精神が北京五輪で花開き、地球全体が平和に包まれるところをこの目で見たいと願っている」としている。
 ただし、続く次の一文は衝撃的。
 「暴動は、チベット人の抑圧されてきた鬱積した憤りや不満が一気に噴出したもの。いくら中国側が『チベットが発展し、チベット人は幸せになった』と述べ立てたところで、中国統治下では全く幸福ではない、というチベット人の明確なメッセージだ」
 中国の、にぎにぎしいばかりの「発展」だけではなく、チベット人たちの悲痛な叫びに、もっと声をかたむけるべきなのだろう。一説には1951年の人民解放軍のチベット侵攻後、殺戮された総数120万人。(これがあるから、ほんとに根拠の薄い「南京虐殺30万人」をがなりたて、「記念館」をリニューアルしている、と言える)
 世界の先進国でダライ・ラマとあっていないのは、日本の首相くらいのものという。アメリカブッシュ大統領、ドイツのメルケル首相がそれぞれダライ・ラマに会見したニュースは、日本でも報道された。
 しかし、福田首相に言わせれば、
 「他人の嫌がることはしないもの」
ということになろうか。
 他人ーつまりは中国の、嫌がることはしない、ときめてかかっているように思える。ただ、媚中派とされる福田首相のことだから、何をいっても無駄ではあろうが。
 先般('07 / 11 )、ダライ・ラマ来日の折、日本のメディアは、産経を除いて完全無視だった。
 福田首相を嗤えない。日本のメディアも同罪だ。
 人間にとっての最大の精神的屈辱は、「無視」にある。
 このノーベル平和賞受賞者に、政界の要人が会わない、メディアが報じないの無視は、他の先進国にない非礼だ、ということが分からないのか。
 なにはともあれ、この暴動がどんな事態に結びつくのか、いま暫く見守りたい。

 
 

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